■ 「空を飛びたい。でも人間は空を飛ぶことが出来ない・・・」。
そんな思いが、飛行機の創出につながりました。
自分の力だけでは出来ないこと、
それを道具や機械が補ってくれます。
道具とは、自分の想いを実現させるためのもの。
楽器も、この“道具の中の一つ”です。
自分の声だけでは表せない音域での表現も、
ピアノなどの楽器を使うことで可能となります。
■ 音楽療法ではセッションの中で、
この楽器という道具をよく使いますが、
セッションに利用出来る道具として、
既製の楽器のみを神聖化することはありません。
もともとは楽器ではないものでも、
使い方次第で、音の出る道具(楽器)に変身しますし、
そもそも楽器ではなくても、
セッションに生かせるものはいろいろとあります。
クライアントのために使えるものは、
何でも使ってみましょう。
そのことで、
思っていた音楽療法のイメージから少し離れてきても、
おおらかでいましょう。
目指しているのは、
クライエントのために役立つセッションであり、
音楽療法としての自己完結ではありません。
音楽療法の定義にとらわれて、
がんじがらめにされてしまうことはないのです。
■ クライアントの持っている力と、自分の働き掛ける力を見つめ、
その力を横に拡げるための、
“ お互いにあった道具”を見つけたいものです。