4回に分けて掲載します。
2012.05.20(日)のブログに掲載した、
『縦と横』につながる内容です。
合わせてみていただければ幸いです。
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■ 「量的リサーチ」というもの(立場)と、
「質的リサーチ」というもの(立場)がある。
この両者の優劣を問うても意味はなく、
物事の真理を明らかにするための、
欠かせない両側面であろう。
■ さて、量と質という対の言葉を意識させられたのは、
障害児の療育に関心を持ちその方面の勉強を始めた頃で、
かれこれ30年以上も前のこととなろうか。
まずは「発達」の中で出てきたもので、
発達には量的変化の側面と、
質的変化の側面があるというものである。
この量と質は哲学的な命題でもあり、
その後いろいろなところで顔を出すことになる。
■ 例えば、視覚障害というものをとってみると、
その障害に対する配慮の仕方として、
弱視の方には「拡大文字」というものがあるが、
全盲の方には「点字」というものでの対処となる。
拡大文字は、通常の文字からの連続的な変化であるのに対し、
点字は非連続である。
換言すると、視覚障害という状態に対し、
その度合いにより、
量的変化での対応と質的変化での対応とを
考えなければならないということであり、
ここでも量と質という言葉で考えることが出来る。