■ 音楽療法では、
言うまでもなく音楽が大切な要素であるが、
そのセッションは、
様々な要素で構成され、展開されてゆく。
今回の学会発表では、
「療育的セッションにおける、音楽外要素と音楽技法との関わり」
と題して、このことを、一事例を通して考察してみた。
■ この中で、
♪たとえば、イスという物の置き方一つとってみても、
母親・子ども・セラピストとの関係性の中で
配慮すべき要素があることが見えて来たり、
♪また、なじみの音楽という要素がよく使われるが、
この「なじみ」を、
なじみの物・なじみの活動・なじみの歌・なじみの人etc.、
というように柔軟に拡張して行くことで、
クライアントを、新たな活動に安全に導きうること等々、
いろいろなことが示された。
■ セッションにおける音楽の役割は、
今回は個々の音・音楽を見るのではなく、
エコー技法・対話技法・モデリング・未解決技法etc.の
「技法」という観点で、音楽外要素とつなげてみたが、
次回はこれらの技法を、
セッションにおける具体的な音・音楽を通して考察してみたい。